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河村 拓馬; 井戸村 泰宏
Journal of Visualization, 23(4), p.695 - 706, 2020/08
被引用回数:1 パーセンタイル:7.45(Computer Science, Interdisciplinary Applications)粒子ベースボリュームレンダリングに基づくIn-situ可視化システムは、多変量ボリュームレンダリングに基づく高度にスケーラブルで柔軟な視覚解析環境を提供する。従来のCPUプラットフォームでは優れた計算パフォーマンスを示したが、最新のメニーコアプラットフォームでの高速計算により、関数パーサーと粒子データI/Oに関連する性能のボトルネックが明らかになった。本論文では、新しいSIMD対応の関数パーサーと、タスクベースのスレッド並列化に基づく非同期データI/Oを開発する。8208基のIntel Xeon Phi7250 (Knights Landing)プロセッサーで構成されるOakforest-PACS上の数値実験では、強スケーリングを約100kコアに維持しながら、一桁高い処理速度を実証した。
篠原 主勲; 奥田 洋司*; 中島 憲宏; 井田 真人
日本機械学会第18回計算力学講演会講演論文集, p.561 - 562, 2005/11
原子力配管の熱伝対の応力集中を低減する最適な形状を検討するため、随伴変数法による形状最適化システムの基盤技術を開発した。状態方程式,随伴方程式,感度方程式,ラプラス方程式からなる随伴変数法を定式化し、記憶メモリを低減,配列のアクセスを高速化するためHPCMWによるファイル渡しによるデータ入出力,1次元圧縮行列のプログラミング技術を適用し、形状最適化プログラムを開発した。3次元円柱周りの形状最適化のメカニズムを明らかにし、円柱の体積一定の制約条件下で円柱に負荷する表面力を初期形状と比較して約24%低減した。
佐々木 明; 周藤 佳子; 横田 恒*
JAERI-Data/Code 2002-003, 54 Pages, 2002/03
Java言語は、インターネット技術の要素として開発され、広く活用されるようになっているが、その基幹にあるオブジェクト指向の概念が、多種多様のオリジナルなデータを扱う大規模計算機シミュレーションとその可視化にも有用なことを示す。すなわちJava言語を活用することによって、れまで市販の可視化ツールを用いないとできなかった可視化表現を行い、しかもそれをユーザーが自分のプログラムの中で意のままにあやつるという、研究の現場で永く望まれていたことが実現する可能性が開かれると考えられる。本報告書では、Java言語を用いた実験,シミュレーション結果の可視化技術について検討し、1次元,2次元データの可視化,解析のためのプログラム開発に応用した例を示す。
秋山 和彦; Zhao, Y.*; 末木 啓介*; 塚田 和明; 羽場 宏光; 永目 諭一郎; 兒玉 健*; 鈴木 信三*; 大槻 勤*; 坂口 正彦*; et al.
Journal of the American Chemical Society, 123(1), p.181 - 182, 2001/01
被引用回数:66 パーセンタイル:84.89(Chemistry, Multidisciplinary)タンデム加速器を利用し生成した崩壊する放射性アクチノイドトレーサー(Am,Np,U)を用いてアクチノイド金属内包フラーレンを合成し単離することに初めて成功するとともに、以下のような性質を明らかにした。放射性アクチノイドを含むフラーレンをアーク放電法で生成し、CS溶媒中に抽出された生成物をトルエン溶媒に溶かし、2種類のHPLCカラムの溶出挙動を得た。その結果Am,Np及びVを内包したフラーレンのHPLC挙動は+3価で内包されると考えられる軽ランタノイド(La,Ce,Pr,Ndなど)と良く似た挙動を示すことがわかった。ウランについては大量合成にも成功し、最も多い溶出部を対象にTOF/MSによる化学種同定を行った。その結果、この成分がU@Cであることを確認した。また紫外可視近赤外領域の光吸収スペクトルから、f軌道に3つの電子を持つNd@Cとの類似性を得ることができた。
熊丸 博滋; 鈴木 光弘; 安濃田 良成; 中村 秀夫; 与能本 泰介; 村田 秀男
JAERI-M 91-167, 293 Pages, 1991/10
本報は、BWRの体積比1/424のスケール模型であるROSA-III装置において実施した3つの再循環ポンプ吸込ライン200%両端破断実験RUN902,905及び924の実験データを示している。これらの3実験は、既報の2実験(RUN926及び901)とともに、この破断形状における炉心冷却性能に関するECCS故障モードの効果を調べる一連の5実験の一部をなしている。これらの5実験の結果も本報では、比較されている。RUN902,924及び926は、ECCS用DG(ディーゼル発電機)の3つの異なる単一故障モードを模擬したものであり、RUN905は全てのECCSの故障、RUN901は全てのECCSの作動を模擬したものである。単一故障を仮定した3実験(RUN902,924及び926)においては、測定した最高の燃料棒表面温度(PCT)は、現行の許認可基準の1473Kよりかなり低い値であった。また、HPCS(高圧炉心スプー)故障の場合が最も厳しい炉心温度上昇となった。
熊丸 博滋; 小泉 安郎; 久木田 豊; 田坂 完二
Journal of Nuclear Science and Technology, 24(10), p.844 - 858, 1987/10
被引用回数:0 パーセンタイル:0.02(Nuclear Science & Technology)BWR LOCAにおける熱水力現象に及ぼす圧力制御系の効果を評価するためにROSA-III実験装置において圧力制御系故障実験シリーズが実施された。圧力制御系が不作動の場合、MSIV閉に伴う気泡崩壊により炉心が一時的に露出し、特に破断面積が極端に小さい場合、燃料棒表面温度がこの露出によりかなり上昇した。しかし、PCTは、圧力制御系が不作動の場合、作動した場合より低くなった。これは、圧力制御系が不作動の場合、減圧率が大きくECCSが早く作動したためである。PCTは、圧力制御系およびHPCSが故障すると仮定した場合でも、現行の安全基準1473kより十分低かった。
与能本 泰介; 田坂 完二; 小泉 安郎; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 中村 秀夫; 鈴木 光弘; 村田 秀男
JAERI-M 85-151, 216 Pages, 1985/10
本報は、ROSA-IIII装置を用いて行われたRUN928の実験結果について記述したものである。本装置は、電気加熱ヒーター、破断模擬部、緊急炉心冷却(ECCS)を有する体積比(1/424)のBWR/6型原子炉模擬装置である。RUN928は、HPCSディーゼル発電機の故障を仮定した再循環ポンプ入口側配管における50%破断実験であり、破断口形状感度実験のひとつとして行われた。のど部の長いノズルが破断口として用いられた。被覆管表面最高温度(PCT)は、888Kであり、破断後198秒の再冠水期に記録された。全炉心はECCSにより完全にクエンチされECCSの有効性が確認された。 本報では、RUN928の実験結果が破断ロとしてオリフィスを用いた50%スプリット破断実験であるRUN916の実験結果と比較されている。RUN928の炉心の露出開始は、サブクール水の破断流量が少ないためRUN916の場合より少し遅くなった。しかしながら、炉心露出期間は両実験においてほぼ同じであった。RUN928のPCTはRUN916より29K高かった。
与能本 泰介; 田坂 完二; 小泉 安郎; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 中村 秀夫; 鈴木 光弘; 村田 秀男
JAERI-M 85-109, 160 Pages, 1985/08
本報は、ROSA-III装置を用いて行われたRUN916実験の結果について記述したものである。本実験装置は、BWR/6の体積比1/424の模擬装置であり、電気加熱炉心、破断口及び緊急炉心冷却系(ECCS)を有している。RUN916実験はHPCSジーゼル発電機の故障を仮定した再循環ポンプ入口側配管における50%スプリット破断実験であり、破断面積パラメータ実験のひとつとして行なわれた。被覆管最高温度(PCT)は、917Kであり破断後、190秒の再冠水期に記録された。全炉心は、ECCSにより完全にクエンチされECCSの有効性が確認された。本報では、主要なRUN916実験結果と200%、両端破断実験RUN926の結果を比較している。RUN916実験における炉心露出の開始は、RUN926実験の場合より破断流量が、少ないので遅くなった。しかし炉心露出の継続時間は、RUN916実験の場合の方が、ECCSの作動が遅れるので長くなった。RUN916実験のPCTは、RUN926実験の場合より133K高かった。
川路 正裕; 鈴木 光弘; 中村 秀夫; 田坂 完二; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 与能本 泰介; 村田 秀男; 斯波 正誼
JAERI-M 85-029, 188 Pages, 1985/03
本報はROSA-III実験装置を用いて行った主蒸気ライン100%破断実験、RUN953の実験結果について述べたものである。この実験は主蒸気ライン破断実験シリーズの中で、ECCSの単一故障の影響を調べるためHPCSの故障を仮定して行ったものである。RUN953では高クオリティーの破断流が生じるため圧力効果は緩かであり、減圧沸騰が長く続いた。そしてHPCS故障のため炉心水位の低下が続き、破断後約200秒で炉心全体が露出した。その後ダウンカマー水位低下によりLPCSとLPCIが起動したため炉心は水位が回復しクエンチされた。しかしRUN953で得られたPCTは1003.9Kであり、主蒸気ライン破断の標準ケース、RUN952のPCTと比べて252K高く、主蒸気ライン破断LOCA時の炉心冷却におけるHPCSの重要性が明らかとなった。
熊丸 博滋; 小泉 安郎; 田坂 完二
Nucl.Eng.Des., 86, p.219 - 239, 1985/00
被引用回数:2 パーセンタイル:37.48(Nuclear Science & Technology)ROSA-III装置は、LOCA/ECCS総合実験のための電気加熱炉心を有するBWRの1/424の装置である。HPCS故障の再循環ポンプ吸込側5%破断実験が行われた。チャンネルボックス壁に面する周辺の燃料棒は、LPCS作動以前に、CCFL Break-Down により上部プレナムから落下する水により炉心上部で一時的にリウェットしやすく、他の中心の燃料棒は、LPCI作動後 Bottom-Up クエンチのみによってクエンチする傾向が見られた。従って、高出力燃料棒は周辺に位置しているが、このLPCS作動以前のCCFL Break-Down による一時的なリウェットによりPCT(最高被覆管温度)はおさえられる傾向が見られた。また、ROSA-III 5%破断実験と対応するBWR LOCAがRELAP5/MOD1(Cycle018)コードにより解析された。ROSA-III小破断実験とBWR小破断LOCAの相似性が解析結果の比較により確認された。
中村 秀夫; 田坂 完二; 小泉 安郎; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 村田 秀男; 鈴木 光弘; 入子 真規*; 斯波 正誼
JAERI-M 84-008, 177 Pages, 1984/02
本報は、ROSA-III実験装置を用い、HPCS故障を仮定して行なった再循環ポンプ入口配管での200%両端破断総合事件RUN926の実験結果について記述したレポートである。ROSA-III実験装置は、BWR/6型原子炉の炉心を電気加熱ヒーターで模擬した実炉化(1/424)の装置である。RUN926では、破断口はノズルにより模擬され、また実験は予定通り行なわれた。RUN926の最高被覆管温度(PCT)は783.5Kで、炉心再冠水時118.5秒に燃料棒A71の中央表面に生じた。全炉心はECCS作動後クエンチされ、ECCS注入効果が確認された。本報では、全ECCS作動を仮定した200%両端破断実験RUN901の実験結果との比較がなされた。RUN901では、下部プレナムフラッシング(LPF)鎮静後、RUN926程燃料表面の温度は上昇しなかった。これは、RUN901で作動したHPCSの効果である。ただし、RUN901のブローダウンの際に生じ、780Kであったが、これはRUN926のPCTとほとんど同じ値であった。
村田 裕幸*; 鈴木 光弘; 田坂 完二
JAERI-M 83-210, 105 Pages, 1983/11
本報はBWRの主蒸気管破断事故を模擬したROSA-III実験(RUN952)をRELAP5コードにより解析した結果をまとめたものである。BWRの主蒸気管破断模擬実験は、ROSA-IIIがはじめてであり、この実験で得られた特徴的な現象、例えばダウンカマー水位のスエリング、水位低下による炉心の露出、HPCS作動による冷却過程、等に対して、解析コードの適用性を評価することが目的である。RELAP5/MOD1は、蒸気流出に伴うブローダウン過程における上記特徴的現象を計算することができるが、HPCS注入後における再冠水過程に対しては、バイパス部分から炉心へ流入する部分のモデリングに工夫を要することが必要なことがわかった。主蒸気管破断事故の解析には気水分離器の過渡状態における特性をモデル化することが大切であること、また、圧力容器壁の蓄積熱が事故過程に及ぼす効果はブローダウン過程後半で炉心発熱過程になる事、等がわかった。
安全工学第一研究室; ROSAグループ*
JAERI-M 7437, 151 Pages, 1977/12
本報は軽水炉の冷却材喪失事故(LOCA)の模擬試験であるROSA-II試験の結果の一部をまとめたものである。各Run(415,417,421,422)の実験条件、実験データおよびその現象の解釈が示されている。明らかにされた事象には次のようなことがある。小口径でも低温側破断の場合にはすぐに炉心部がポイド中に露出し、温度上昇を生じるが、高温側破断の場合には比較的残存水量が多く、炉心の上向き流が続くため、炉心は冷却され続け、温度上昇しない。高圧注入系の減圧速度への影響は直接的には小さいが、蓄圧注入系の注入量を増加させる原因となって早く炉心冠水に至らせる。また炉心の上部からの冷却を早める。二次系を減圧させた影響は一次系の減圧速度と流出流量の増加となって現れ、蓄圧系の注入開始と炉心冠水の時刻を早める結果をもたらす。
Grandgirard, V.*; 朝比 祐一; Bigot, J.*; Bourne, E.*; Dif-Pradalier, G.*; Donnel, P.*; Garbet, X.*; Ghendrih, P.*
no journal, ,
将来の核融合装置のためにはプラズマ乱流輸送や熱輸送を理解することが重要である。プラズマコアの乱流については非線形の5次元ジャイロ運動論コードによってモデル化可能である。一方で、境界壁付近のプラズマのエッジ領域のモデル化は困難となっている。これらを同時にモデル化するためにはエクサスケール計算機が必須である。エクサスケール計算の準備として、OpenMP4.5taskレベル並列に関する取り組みや、Kokkosによる性能可搬実装のためのコード再設計について説明する。
朝比 祐一
no journal, ,
プラズマ乱流輸送の予測には、第一原理的シミュレーションであるジャイロ運動論的シミュレーションが利用される。計算は空間3次元,速度2次元,時間1次元の計6次元で行われ、数10TBに及ぶ大規模なシミューレーションデータが生成される。高次元,大規模なデータから構造を抽出しかつデータサイズ削減するため、この6次元データに対して主成分分析を適用した。データサイズを3桁程度削減し、分散の83%程度表現できることを示した。同時に、突発的な輸送現象と関連する位相空間構造を明らかにした。